向き合う女性
若いのに老けて見える人、歳をとっていても若々しく見える人。はたしてその違いはなんなのでしょうか? そのカギとなるのは、“糖化”! 白米、スイーツ、ラーメンにうどんなど、糖質がたっぷり含まれている食事が美容に与える影響について、糖質制限によって半年で8.3kgのダイエットに成功したライターが解説します。
坂野 りんこ

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坂野 りんこ

こんにちは、頑張っていない方のアラフォー先輩こと坂野りんこです。

この年齢になると、若く見える人、そうでない人の違いがとっても顕著なのですが、思い返せば20代の頃から、妙にシワが多い人、老け顔の人というのは存在していたものです。

さて、若いうちからシワができる原因ってなんだと思いますか?

もちろん遺伝的な要素もあると思いますし、喫煙や飲酒の習慣、そして浴びた紫外線量も関係してくるでしょう。
でも、最近言われている老化の原因のひとつが“糖質”なんだそうです。

スイーツを毎日食べている人、ごはんやラーメンが大好きな人は要注意。
今回はお肌の老化に繋がる“糖化”のお話です。
 

糖質を抜いたら8.3kg痩せて肌が若返った私の体験談

肉の刺身

最近話題の糖質制限ダイエット。
実は筆者も、糖質制限を実践して半年で8.3kg痩せた経験があります。

そこで驚いたのが、お肌の調子がものすごく良くなったことでした。
朝のむくみがなくなり、肌のツヤが戻り、筋肉に張りが出て、全身のシワが少なくなったのです。

調べてみたら、これって糖質制限をした人の間ではよく実感されていることなんだそう。
そもそも、糖質を過剰摂取することによって、私たちの体では“糖化”という老化現象が起こっているらしいのです。
 

糖質制限前の私の食生活

糖質制限を始める前の私の食生活はといえば、ほぼ9割が糖質でした。
ラーメンやうどんが大好物で、ビールが大好き、甘いものは気軽に摂取していましたし、ペットボトルの甘い紅茶をほぼ毎日飲んでいました。

一方、たんぱく質はたまに居酒屋で焼き鳥を食べたり、焼肉に行ったりする程度。意識して「摂らなければ!」と思ったことはありませんでした。
結果、重篤な栄養不足に陥っていたのです。
 

たんぱく質が足りないとどうなるか

思い返せば、私は子供の頃から様々な不定愁訴に悩まされていました。
実家の食事は野菜と穀物中心。これは父がベジタリアンだったせいでもあったと思いますが、一見とてもヘルシー。でも、たんぱく質が極端に不足していたメニューでした。

そのせいか、小学生の頃から起立性目眩(立ちくらみ)が頻繁に起こっていましたし、幼い頃から白髪が何本も生えていました。
大人になってからも、寝ても消えない倦怠感を1年中抱えていましたし、貧血で動けなくなることも日常茶飯事でした。
風邪も引きやすく、アレルギー体質で、花粉症にも悩まされていました。

これらは改善した今だからこそおかしいと思えるのですが、当時はあまりにも日常的なものだったため、「自分はこういう体質なんだ」という受け止め方しかできず、「改善しなければ!」という考えさえ持てませんでした。
 

実践したのは糖質1食20gのスーパー糖質制限

糖質制限をやってみようと思ったのは、単純に人体実験のつもりでした。本当に、軽い気持ちのお試しダイエットのつもりだったのです。

実は産後、アンドウミカさんの指導で-6.6kgのダイエットに成功したものの、激務が続いたり家族の不幸が起こったりで食事制限も運動も継続できず、5年かけてゆっくりとリバウンド。

糖質制限をする前の体重は人生最高の57.8kg/160cm、体脂肪率は33%を記録していました。

東京ナイロンガールズ「セクシー三十路ダイエット」イラスト

↑5年前に連載していたダイエットコラムのイラスト。今と同じこと言ってて絶望…。

そんなわけで、試しにやってみて痩せられたらラッキーくらいの気持ちだったわけです。ダメだったらアンドウさんのスタジオに行けばいいわけですしね。

私が実践したのは、1日の糖質の摂取量を60g(1食20g)以内に抑えるスーパー糖質制限
とはいえ、いちいち計算するのは面倒なので、極力シンプルなルールを敷きました。
基本的にチーズに野菜をプラスしたメニューを食べ、麺類パンイモ類、スナック菓子含むお菓子類はほとんど食べないように。
加えて、朝食をバターコーヒー(コーヒーに、グラスフェッドバター+MCTオイル+プロテインを混ぜて攪拌したもの)に置き換えました。

これらを実践した結果、月に約1~2kgのペースで体重が落ち、半年で8.3kgの減量に成功したのです。
高かった内臓脂肪も同世代平均のはるか下になり、体脂肪率も33%→25%に減りました。

グラフ

5/13に57.8kgあったのが、11/2に49.5kgに減りました。つまり、半年間で、8.3kgの減量に成功したことになります。

スタートしてから1年以上経ちますが、実はこれを書いている現在も続けていて、ダイエットというよりはライフスタイルといった感じです。
続けられている理由は、「あんまり我慢していないから」に尽きます。

  • 飲み会でのビールは我慢しない(自宅では糖質オフのビールに)
  • 揚げ物の衣もいちいち外すようなことはしない
  • 会食でラーメンやカレーが出てきたらそのときは美味しくいただく
  • お誕生日のケーキや頂き物のお菓子も美味しくいただく

そして、糖質を摂りすぎたら前後の食事で帳尻を合わせるようにしました。例えば、お昼にラーメン1杯(糖質約50g)を食べたら、その日の夜は豚バラ(糖質0.1g/100g)やマグロの赤身(こちらも糖質0.1g/100g)など、糖質が低い食材をお腹いっぱい食べます。そう、食べないのではなく、肉や魚をたっぷり食べるのです。

とはいえ、摂取する糖質の量は1日60g以下のときもあれば140g以上になる日もあるわけで、糖尿病の治療のために本気で糖質制限をしている人には怒られそうなユルさですね。でも、「ルールを守る」ではなく「続ける」ことを目標に、あまりガチガチに決め込まないようにしました。結果的にこれが今もずっと続けられている理由になっています。

逆にそのせいで、今の体重の減少はゆるやかなものです。
そもそも、BMI25以下の人が糖質制限をしてもダイエット効果はそんなに高くないとも言われているので、これからさらにダイエットしたいなら、筋トレなどの運動による引き締めが必要のようです。
 
ダイエットに成功しただけでも満足だったのですが、嬉しいオプションがついていました。

頻繁に起こっていた起立性目眩(立ちくらみ)はいつのまにかほとんどなくなり、慢性的な倦怠感眠気もなくなりました。

いつもは飲み会の翌日は気持ち悪くて動けなかったのに、二日酔い自体がほぼなくなりました。

そして、肌の調子がものすごく良くなっていたのです。
 
ここでやっと気が付きました。

私の体は、糖質の過剰摂取による老化に、何十年もさらされ続けていたということに。
 

糖質で肌が老化するメカニズム

AGEsの発生メカニズム
さて、どうして糖質が肌を老化させてしまうのでしょうか?

糖質は私たちが生きるためのエネルギー源で、体に必要なものですよね。

でも、使いきれない余分な糖質は、たんぱく質と結びついてAGEs(糖化最終生成物)という老化物質になります。

このAGEsは強い毒性を持っていて、老化を促進させます。
お肌のコラーゲン組織を破壊し、シワたるみ肌のゴワつきの原因となります。
また、糖化によって生み出された老廃物が皮膚に沈着し、シミそばかすの原因となります。

その他、薄毛白髪もこのAGEsが原因とされています。
さらには、心筋梗塞脳梗塞骨粗鬆症白内障動脈硬化認知症などもAGEsによって引き起こされるといわれています。
私たちの体の老化のあらゆる原因を、AGEsが作っているのです。

このAGEsは、血糖値が高ければ高いほどたくさん分泌され、体内に蓄積されます。つまり、日常的に血糖値をなるべく上げないようにすることが大事なのです。

 
最初の話に戻りますが、同じ20代でも若く見える人とそうでない人がいますよね。
その違いのひとつは、糖質の多い食事をしてお肌を糖化させてきたか否かと言えるでしょう。
いつまでも若く美しくありたいなら、なるべく糖化が起きない食生活を選んだ方が良いということです。
 

糖質依存度チェック

それでは、あなたはどれくらい糖質に依存しているでしょうか?
以下のチェックリストで確認してみましょう。
糖質依存度チェック
1つでもあてはまっていれば糖質依存気味。
そして、多ければ多いほど、糖尿病のリスクが増します。

また、以下の項目に当てはまっている人はさらに危険。
糖質依存に加えて、たんぱく質、鉄分や亜鉛、マグネシウムなどのミネラルビタミン不足が考えられます。
栄養不足度チェック
特に日本人女性の鉄の不足は深刻で、実に99%の女性が鉄欠乏状態にあるといわれています。
鉄欠乏が原因でっぽくなったり、PMSがひどくなったり、産後鬱になる人もいると言われているので、気になる人は病院の血液検査でフェリチン値を調べてもらうといいでしょう。
 

糖化を防ぐための食事のコツ5選

サラダ

さて、この記事では「私のように糖質制限をすべき!」と言いたいわけではありません。
ただし、糖質を無計画に摂取するよりは、“嗜好品”として楽しく摂取しつつ、美容に害のないレベルで美味しく付き合っていってほしいと考えています。
そんなわけで、糖質を極端に制限することなく、糖化を防ぐための食事のコツについてご紹介しましょう。
 

糖化を防ぐためのコツ①:野菜から先に食べる

ベジファーストという言葉がありますよね。
野菜、肉・魚、主食(ごはん)とあった場合には、野菜>たんぱく質>糖質の順で食べるようにすると、血糖値が急激に上がるのを防ぐことができます。
日本の伝統的な食事マナーでは「三角食べ」が良いとされていますが、真っ先にごはんを食べると血糖値が上がりやすくなるので、ここでは一旦忘れてください。糖質はなるべく最後に食べるように。
 

糖化を防ぐためのコツ②:早食いをしない

慌てて食事をすると、血糖値が急激に上がってしまいます。
ゆっくりとよく噛むことで血糖値の上昇が穏やかになり、AGEsの発生を抑制します。
 

糖化を防ぐためのコツ③:食後20~30分のウォーキングをする

食後に軽い運動をすることで、血糖値の上昇が緩やかになります。
これは、血液中に出た血糖を筋肉や肝臓が取り込もうとする働きが、運動によって促進されるためです。
また、血糖値の乱高下を防げるので、食後の眠気も抑えることができます。
 

糖化を防ぐためのコツ④:糖の代謝を助ける栄養素を摂る

糖の代謝を促進する栄養素が、ビタミンB1です。主に豚肉や豆腐、うなぎ、緑黄色野菜などに含まれています。
ビタミンB1の1日の摂取量の目安は、成人女性で0.7~0.9mg。豚バラ肉200g弱、豚もも肉では100g程度必要です。
食事から摂取するのが一番ですが、難しいときにはサプリメントも併用すると良いでしょう。

余談ですが、糖質制限中に市販のサプリメントを色々試してみました。これは肉、卵、チーズのみの食事だとビタミンが不足してしまうせいなのですが、ビタミンCを1日2000mg摂取するようになってから、「今が人生で一番肌が綺麗なんじゃないか…?」と錯覚するくらい、しっとりツヤツヤになりました。

また、私のようにお酒が好きな人は、ビタミンB群のサプリを飲むとびっくりすると思います。ビタミンB12がアルコールの代謝を助けてくれるので、飲んだ翌日の倦怠感をほとんど実感しなくなりました。

私はビタミンC、ビタミンB群、マグネシウム、ヘム鉄の組み合わせが一番体調がいいですが、きっとこれは個人差があると思うので、色々試して自分に合ったものを選んでみてくださいね。
 

糖化を防ぐためのコツ⑤:たんぱく質と油をたっぷり摂る

脂質は体に必要な栄養なので、しっかり摂取しましょう。「油はカロリーが高い」とか「健康に悪い」という情報は古いので、忘れて下さい。油は過剰摂取しても不要な分は体から出ていってしまうので、そのまま体脂肪になることはありません。
とはいえ、マーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸はアメリカで規制が入るくらいガチで体に悪いので、なるべく摂らないように。オリーブオイルやアマニ油などがおすすめです。

そして、肉や魚もたっぷり食べてOKです。とある有名人が語っていたことですが、「実験として、肉だけを毎日これでもかと食べてみた。すると、どれだけ食べても太るどころか痩せていった」という話もあります。私自身もそのことは実感しています(ただし、糖質制限を勧めている医師の本には「無制限に食べていいわけではない」とも書かれているので、常識の範囲内で)。
 
繰り返しますが、キーワードは“糖質は嗜好品”ということ。「ごはんは主食」という概念は捨てましょう。
「美味しいから食べたい」ということなら、お酒やタバコ、コーヒーと同じように量を決めて嗜むと良いと思います。
かわりに肉や魚、卵、チーズなどを中心に、たんぱく質と油を食事の中心に据えましょう。

ここでひとつ注意点。急に糖質をカットすると低T3症候群という甲状腺の機能低下を招いてしまうことがあります。
実は私も始めたての頃にこの低T3症候群のような症状が出たことがあり、2カ月ほど謎の怠さと眠気と生理不順に見舞われました。
これを防ぐためには、フルーツなどを摂取しながらゆるやかに段階を踏んで糖質を減らしていく必要があります。
 

「食の常識」を疑おう

爪

日本人のたんぱく質の摂取量は、アメリカ人平均の約半分。そして前述したとおり、日本人女性の99%は鉄欠乏状態にあると言われています。そのことから、「日本食がヘルシーだ」という考え方には私個人は懐疑的です。

例えば、一般的に“健康的な食材”だとされている玄米やこんにゃくを食べると、私はガス腹になったあとに酷い便秘になります。イモ類やかぼちゃを食べると、体がむくみます。ヨーグルトでは下痢になります。

一方、「カロリーが高いので控えた方がいい」などと言われているチーズは、食べた翌日の体がスッキリしていてむくみもなく、体脂肪が減り、筋肉量が増えています。油を摂った日は、お通じがとても良くなります。
「ジャンクフード」などとゴミ扱いされている肉、チーズ、油を摂取した方が私の体は調子が良くなるというのが昔からとても不思議だったのですが、糖質制限を実践したことで原因がはっきりとわかりました。
自分の体に合わないものは無理して摂取しなくていいのです。イメージだけで健康的かそうでないかを語り、押し付けるのはとても危険なことだと感じています。

よく「バランスのいい食事が大事」と言われますが、そのバランスは個人個人で違うもの。当然ながら、私に合ったバランスが、他の人全員にあてはまるものではありません。
ですので、私のこの体験談も「一個人の意見」として、ご自身のベストバランスを探るための参考にとどめておいていただけたらと思います。

そして、ひとつ注意点があります。
インスリンを使った治療をしている人、既に病院に罹っている人が糖質制限を始める場合は、まずは医師にご相談ください。実際にそれで症状が重篤化した人もたくさんいたそうです。
それ以外の方は、ぜひ一度、軽いものから試してみてくださいね。

ルールにとらわれず、まずは「自分が何を食べたら(食べなかったら)体調がいいか」を探ってみましょう。
自分の体と対話しながら、「自分のベストの食事」を見つけていってくださいね。

坂野 りんこ

Lily-Jay編集&ライター。頑張っていない方のアラフォー先輩。気が付いたらライター歴15年以上。Lily-Jayにはこの春から編集として参加しています。 成人女性として生きてきた約20年の間にサボりまくったツケを取り戻すべく、記事を通して一緒に成長していきたいところです。 ライターのほか、書籍の編集者、イラストレーター、漫画家としての顔もあります。 著書は『新感覚ごがくしょ 笑ってイタリア語マスターちゃおイタ』『江戸ちえ』(中経出版)。

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