椅子に座る女性
「体がこわばっている人、うまく脱力できない人、案外多いんです」と語るのは、モテ作家でボディメイクトレーナーのアンドウミカさん。なんでもこの体のこわばりは、子供の頃のトラウマなど、心が原因で起こっている場合もあるそう。子供の頃に受けた傷が大人の体と心と、そして恋愛にどのように影響するのか。アンドウさんが解説します。
アンドウ ミカ

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アンドウ ミカ

美容院でシャンプーされているとき、「力を抜いてくださ〜い」と言われたこと、ありますか? マッサージ屋さんで「力を抜いてくださいね」と、よく言われたりしませんか?

力を抜くのが苦手な人は、何気に多いものです。そして脱力してるつもりなのに力が抜け切れないのは、心に原因が潜んでいる場合があります!

寝ている間に歯を食いしばっていたのか、朝起きると顎が疲れていたり。力を抜いて寝ているはずなのに、翌朝も疲れが残っていたり。このような脱力できない体はあなたの心が出しているSOS。

体と心はリンクしています。体のこわばりは、心がリラックスできていないせいかもしれません。リラックスできない心は、柔軟性を失っています。結果的に、魅力的な内面から遠ざかってしまいます。心をリセットして、あなたの内面の輝きを奪っている原因を取り除きましょう!

今回は、体と心のリセットのお話です。
 

体の力が抜けにくい人は、“何か”から自分を守っている

湖と足

今座っている人は、足の力を抜いて、ブラブラさせてみてください。

自然にブラブラ、できていますか?

とても簡単な動きですがこれが苦手な人も多く、そんな人の足を見るとスネの筋肉が張っていてサッカーのプロテクター(すね当て)のような硬いスネになっていたりします。

「サッカーするわけでもないのに、このプロテクターで何から脚を守ってるの?(笑)」

なんて笑い話をしていますが、このとき心の中ではサッカーボールではない何か別のものから自分を守っていて、それにより硬い部分が出てきている、ということがあるんです。

 

力が抜けにくい原因①

→幼少期の家族との関係性に問題があった

レッスン中、体の力が抜けづらい方に「兄弟構成、何?」とよく聞きます。
また、「ご両親のどちらかが、厳しかった?」など。

急にこんなことを聞かれるお客様はみなさん、「え?」となります(笑)。でもこれが、今の体と心を作った原因の追究に、とっても大事なことなんです。

実は、子供の頃に受けた親からの些細な一言や、兄弟間の関係性などがひそかに心に傷を作っていて、その傷から自分を守ろうと体がこわばり、そのクセが大人になった今でも残り続けてしまっている、というようなことがあるのです。

たとえば、兄弟構成ではこんなことがわかります。
 
◆長子が抱えがちな問題
長子にもいろんなタイプがいますが、親からのプレッシャーが強かったり、「あなたはお姉ちゃんでしょ!」と我慢を強いられることが多かったりすることで、何事も自分の中に抱え込む傾向が。世話好きで真面目ですが、苦労人タイプです。
 
◆真ん中っ子が抱えがちな問題
真ん中っ子は、自由に見られがちですが、上とも下とも比べられたり、変わった子扱いをされることもあります。「自分ひとりが愛されていない」と感じることも多く、客観的に全員の顔色を伺うクセがついていて、家族の中での居場所がないと感じるタイプも。
 
◆末っ子が抱えがちな問題
末っ子は、愛情いっぱいに奔放に育てられたと思われがちですが、「笑顔で甘える末っ子役」を求められます。それを頑張って演じるあまり、素を出せないことに悩む場合も。
 
◆一人っ子が抱えがちな問題
ご両親の愛情独り占めで育ったと思われることもありますが、それゆえに過干渉で自由が見いだせなかったタイプなど。

 
これらに加えて、ご両親かそのどちらかが厳しくて、何かを我慢させられ続けた経験がある人はさらに注意。
無防備だった子供の頃に受けた些細な傷の蓄積が、そのまま心に残り続けて“リラックスできない体”を作っている可能性があります。

 

力が抜けにくい原因②

→気遣いしがち、頑張りがち、真面目=人の目を気にしすぎる

気を遣っているつもりはないけれど、「そんなに気を遣わなくていいのに」と言われた経験がある人、いませんか?
または、気を遣うポイントが若干ずれているがゆえに気を遣うタイプと思われてはないけど、実はすごく他人に対して気を回していたり。
また、適度に手を抜いたり、それとなく無理しないようにはしているつもりでも、何か人から頼まれると断りづらかったり、あまり余裕がないときでも引き受けてしまう。

自分が引き受けた方が早いから、自分がやってしまう。すごく真面目だなんて全然思っていなくても、「これは毎日やってくださいね」と言われると、「絶対にやらないと!」と思ってしまったり、できない日があると罪悪感が出たり、できたりできなかったりがあると、「もー全部やれない!!」となって凹んだり。適当に60〜70%くらいでゆるくこなすということが、何となく苦手だったり。

せっかくの素晴らしい頑張りですが、私はこれらを「無駄に真面目」と呼んでいます(笑)。「先生、無駄って言わないで!!(笑)」と、怒られていますが…。

これらは自覚がある人とない人がいますが、共通して言えるのが「人の目を気にしすぎている」ということ。
気が利かない人間と思われたくない、無能な人間と思われたくない、意志が弱い人間だと思われたくない。そうやって自分を追い込んで、人から攻撃されている自分をガードしているのです。

無駄に頑張りすぎたり気を遣いすぎたりしていることがないか、普段の言動などを振り返ってみる……べきなのですが、振り返っても自分ではわからないことが多いので、本音で話してくれそうな人に聞いてみるといいと思います。

また、このようなタイプは「不真面目なのに、変なところが真面目」と言われる人が多い。
もしあなたの頑張っているポイントが人に理解されていなかったら、この傾向アリです。
 

脱力できない心をリセットする方法

熊のぬいぐるみ

幼少期に問題があった人の解決法

「思い起こせば、あんなこともこんなこともあったかも」
「こんなに我慢して、こんなに頑張ってきた」
「心の奥に秘めた声を出せずにいた。その声が、心の中に残ってるのを見ないできてた」
「あんなに小さな頃から、無意識に自分で自分を守ろうとしていたのかも……」

……などなど、人それぞれの心の声があると思いますが、これらに気づいたら一歩前進です!
そして、それらを自分の中で消化できるのか、自分に問いてみましょう。
心の声を聴き、対話するには、以下の3ステップが有効です。
 
◆心の声を聴く方法 step:1 準備

まずはひとりになれる場所を選んで、リラックスしてください。
ソファやベッドなどに座って、ゆっくりと目を閉じます。
そして、自分の心に引っかかっているわだかまりを抱えている部分をゆっくりと直視します。
わだかまりを抱えている部分は、傷を受けた頃の自分の姿をしています。
自分はどんな姿をして、どんな表情をしていますか。
そのヴィジョンが浮かぶまで、心の中を探っていきましょう。・
 
◆心の声を聴く方法 step:2 対話

心の中に自分の姿が見えたら、話しかけてみましょう。
このイラストのように、いついつから傷ついていたのか。
何がつらかったのか。
そのせいで自分がどんな自由を奪われていたのか。
ひとつひとつ、心の中の自分と会話していきます。

インナーチャイルドとの対話
 
◆心の声を聴く方法 step:3 説得

話しているうちに、段々と内なる自分がこちらの話に耳を傾けてくれるようになります。
例えば、上のイラストの続きはこんな感じになるでしょう。

うわ、面倒臭い子だねえ!(笑) そんなの練習すればいいじゃん!! 鳥籠の中で育ったとしても、今は扉を自分で開けられるのに自ら鳥籠の中で生活して、外の世界を勝手に羨んだりして不満をつぶやいてるようなやつよ、それ(笑)。

それに甘んじてる部分もあるのかも……扉は開いてるんだけど、出方がわからなくって

そんなの、いろんな方法を試して右往左往するんだって! 小さな好き勝手をしてみて、怒られないか反応みれば? てか、怒られたって「もう私の人生なんだから!あなたのせいで人生を後悔したって思いたくないから、愛してるなら自由にさせて!!」って逆ギレしてみることも、親にも子にも成長だよ。というか、すでに親のせいじゃなく自分の選択!!

そっか〜 いやいや、こういう思考になったのや親のせいでしょ? でも、もう大人だから半分は自分の選択か。

あんたが我慢したり頑張ってくれたおかげで、私は優しい大人になれたと思うよ。若干拗らせてはいるけど!(笑) 人の痛みがわかる大人になれたのは、過去の自分がいるから。ありがとね♪ だからもう、無理しなくていいよ〜

苦労は無駄じゃなかったのね!(泣) 手探りだけど、自分から、親から自立する努力を改めてしてみる!!

 
こんな具合に、心の声と対話し、感情に囚われて固まった記憶を解きほぐします。
自分やそれにまつわる人や出来事を飲み込み、いま現在の自分のいい部分と照らし合わせ、理解し、許す。

もちろん簡単ではないので、時間はかかります。
自分自身に、ネガティブな出来事だけじゃないポジティブなことがあったことや、「もう過去のことだよ、引きずらなくて大丈夫だよ♪」と言い聞かせてあげる。これでスッキリしちゃう人もいます!
そうして心が楽になると、体もリラックスできるようになります。

 

気遣いをする人、頑張りすぎる人、無駄に真面目な人の解決法

どんなことも、だいたい80%をマックスに頑張る。いや、頑張らない。
頑張らないことを頑張る。100%こなそうとか、効率よく無駄を省いて動こうとか、自分ができることはなるべく全部自分でやろうとか、できる限り人に負担をかけず人を助けられることは助けようとかとか。
いち社会人としてとても立派なことですが、「だいたい適当で大丈夫♪」「だいたい人任せで大丈夫♪」と思うことを練習しましょう。

例えば、せっかくの休みで疲れているしダラダラしたいのに、「仕事を代わってほしい!」と頼まれて引き受けてしまったり。友達と旅行に行くときに、電車や宿やプランを調べてあげる。なぜなら、友達が頼りないから自分で調べたほうが確実だし早いから。
そう、真面目さんには人任せさんの友達がつく場合が多い。

なので、ちょっと頑張れたらやってあげられることでも、「ちょっと忙しいから任せてもいい?」と言ってみる。
任せたがゆえに、面倒なことになることもしばしだけど、それでもすごく時間にも気持ちにも余裕が有り余ってるとき以外は、少しでも面倒と思うものはなるべく引き受けない練習をしましょう。

ベースがこれで生きてる人もいるし(ベースがこれの人は、むしろなんでも頑張ろう!)、自分がやらなければやれる人がやるから大丈夫。

これも、何気に練習が必要。
「人に任せない、頼るのが苦手=人をあんまりちゃんと信用してない」でもあるので、ここの練習をして、人に身を任せても死なないということを覚えましょう。

そう、ストレッチやマッサージの時も力が抜けきれない人は、身を任せてくれていないんです。そんなつもりはなくても。
無防備になっても大丈夫なことを、心が理解しないと体も理解してくれないんです!

もちろん、心ではなく体の力から先にリラックスできるようになることで、心の壁や力みが抜けて楽になる人もいます。
どっちが先かは、人それぞれだと思いますが、どちらも同時進行でトライしてみると効果的なのではないかと思います。
 

体の力を抜く練習

浜辺でヨガ

今の自分の体に意識を向けてみて下さい。肩に力が入っていませんか?
足首やふくらはぎは、力が抜けていますか?
立っていたら、太ももを触ってみて下さい。力が入って硬くなっていませんか?

常に自分の体に意識を向け、力が入っていると気づいたら、力を抜くようにしてみましょう。

背筋だけ少し伸ばし、下腹部だけちょっと力を入れ、他は全部力を抜く。
体のあらゆるところに意識を向け、力を抜いていく。

すると、呼吸はどうなっていますか? 
ゆっくりになり、気持ちの忙しなさも落ち着く。
体の力を全力で抜きながら、人は急か急かしたりイライラしたりできないんです。

 

オンかオフよりニュートラル

朝日

体と心が硬い人の特徴は、エネルギーに溢れているときとそうでないときの差が極端なこと。
わーっと頑張ってすごくポジティブで頑張れているときと、無気力でネガティブなときの落差が激しい。

自分でもコントロールが難しく、ネガティブな状態にいたくないから気持ちをオンにし、突っ走る。
で、走り疲れたのか急にスイッチがオフになって、落ち込んだり余計なことを考えたりする。
オンかオフしかなくて、ニュートラルな自分を探しましょう。

頑張ってない、張り切ってない、元気すぎてないけど、落ちてもない普通な状態。
機嫌も悪くないし、脈拍も早くない。ただ平和に読書などを静かに楽しむような。

たまに、「読書は没頭できて回りの世界から遮断できるから」と交感神経が高い状態で没頭する人もいますが、そうじゃなく、副交感神経にどっぷり浸かりすぎて無気力になってもなく、「普通のテンション」の自分。

この状態も、自分で「今の私、どんな感じ?」と意識を向けないと全くわからないので、意識を向けまくりましょう。人と話すときは、なるべくゆっくり。呼吸は深く。口元、口角だけちょっと上げる感じで。

深呼吸

心のコントロールができるようになると、体のコントロールにも慣れて来る人が多いです。
普段から、自分の心や体に意識を向けられてますか?
心にも体にも力が入ってないか、逆に緩めすぎてないか、客観的に自分を見る癖をつけてみましょう。

何事も頑張りすぎず、肩の力を抜いて、足首をぶらぶら。
これらを試すのは、なるべく早い方がいい。
拗らせすぎる前に、早期発見早期解決ですよ!!

これ、タイトルの「愛される」の部分、恋愛とどう関係あるの? と思うかもしれませんが、関係大ありです!!
これらは、恋愛にも変な癖を作ります。自分の幼少期の何かから来る「思い込み」を生むことがあるので。
心身ともに健やかな恋愛上手な大人になるか、心も体も硬く恋愛も拗らせた大人になるか。
恋愛で、毎回おかしなことになる人は、ぜひ自分自身と向き合う準備を始めてください♪

 
(イラスト:坂野りんこ)

アンドウ ミカ

セクシーコンサルタント・ボディーメイクトレーナー・作家・恋愛や人生のお悩みカウンセラー。グラフィックデザイナー、ダンサーを経て、2009年よりトレーナーに転身。「女性は”セクシー”を磨くだけで、全てが磨かれる。」をモットーに、セクシーコンサルタントとして数多くの女性の「美」を磨く。また、虚弱で自信がなかった自身を、ダンサーやモデル業をこなす、メンタルと身体に変えた経験をワークアウトや本に。沢山の女性に「自分自身をもっと好きになってもらいたい!」そんな思いでコラムを書いています。日テレ「魔女たちの22時」で魔女として紹介され、その後もメディアに多数出演。

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