
2019.05.31
肌は排泄器官だから何を塗っても意味がない? いえ、例外があるんです!!

writer :
Lily-Jay編集部それではお肌に何かを塗るのは無駄なのかというと、実はそうでもないのです。ぜひ試してほしい、「本当に意味のあるスキンケア」について解説します。
憧れのモデルが紹介していた高級ブランドの基礎化粧品。
ネットに漂う「この化粧品を使ったらキレイになった!」という数多の口コミ。
高い化粧品を使ったら、有名な化粧品を使ったら、今よりキレイな肌が手に入る。
世の中の広告はあらゆる手を使って、私たちにそう思い込ませようとします。
でもこれ、本当なのでしょうか?
肌は排泄器官なので何を塗っても意味がない
ここで残念なお知らせですが、スキンケアにとって重要な大前提があります。
それは、肌は吸収器官ではなく、排泄器官である、ということです。
毛穴から汗を排出し、皮脂を出し、古くなった角質が垢として剥がれ落ちます。
肌にはバリア機能があるため、いわゆる“有効成分”が“浸透”して肌を綺麗にすることはありえません。
クリームを塗って、肌がしっとりツルツルに見えるのは、基礎化粧品によって肌表面にしっとりツルツルに見えるテクスチャが塗られたため。洗い流せば元の肌に戻ります。
そう、世の中の栄養クリームのほとんどは、あまり意味がないのです。
ただし、例外があります。
肌に塗ることで美肌を作る成分というのが存在するのです。
ビタミンCは肌に塗ることで紫外線予防になる
「紫外線対策に、ビタミンCを摂取しましょう!」というのは昔から言われていますよね。
でも、どのように働くかについてはわかっていませんでした。
しかし、2018年11月に東京都健康長寿医療センターが発表した研究結果によると、ビタミンCは紫外線により産生される活性酸素を消去し、細胞障害を抑制することがわかったのです。
それでは、何をどのように塗れば、紫外線対策になるのでしょうか?
「ビタミンC」が含まれている化粧水を使おう
ビタミンCが含まれている化粧水は市販品の中にもたくさんあります。
ここでのポイントは、高濃度や誘導体といった特殊なものではなく、普通のビタミンCで大丈夫だということです。
ビタミンCで検索すると、美白を謳った化粧水やクリームが山のように出てきますので、まずはそれらを試してみましょう。
高濃度プラセンタとビタミンC誘導体をたっぷり配合。Cプラ美容液
紫外線を浴びる前に肌に塗布しよう
前述の東京都健康長寿医療センターの研究によれば、紫外線と浴びる前と後とでは、浴びる前に塗布した方が紫外線照射の細胞障害をより抑制したそうです。ですので、家を出る前に日焼け止めを塗る感覚で、ビタミンCを塗るようにしましょう。
もちろん日焼け止めを一緒に塗るのは紫外線対策としては正解。
ですが、日焼け止めに含まれている界面活性剤が肌の自家保湿因子を壊し、乾燥の原因を作ります。
クレンジングで肌を不必要にこすることで、細胞間脂質をこそげ落とします。
日焼け止めは、スキンケアの観点からはあまりおすすめできません。
ビタミンCの化粧水+帽子や日傘で、日焼け止めは最小限にとどめておく方がよいでしょう。
アスコルビン酸で安価にスキンケアできる
ビタミンCは、「アスコルビン酸」という名称で安価な粉末が売られています。
市販品はビタミンCがどれくらい含まれているかわからない、という人は、このアスコルビン酸を使った手作り化粧水やクリームを試してみるのもいいでしょう。
ビタミンC化粧水の作り方
【用意するもの】
【作り方】
精製水100:アスコルビン酸1の割合で容器に入れ、しっかり解かします。
アスコルビン酸は溶けるのに少し時間がかかるので、一晩冷蔵庫に入れるなどして置いておくとよいでしょう。
防腐剤が入っていないので、2週間ほどで使い切るようにしてください。
ビタミンCクリームの作り方
【用意するもの】
【作り方】
アスコルビン酸0.1g(100mg)を小皿に乗せ、白色ワセリンを少々指で練ります。
粉末が溶けたら、肌に乗せます。
注意点としては、アスコルビン酸はかなり刺激の強い成分で、量によってはヒリヒリと痛みを感じる場合もあります。
刺激が強いと感じた人は、量を薄めるなどして調整してください。
アスコルビン酸を計量する際は、このようなスプーンがあると便利です。
この商品だと0.1g(100mg)、0.25g(250mg)、0.5g(500mg)、1g(1000mg)。
アスコルビン酸1000mgだと結構多く、かなり刺激が強く感じる人が多いと思います。
まずは100mgから始めるとよいでしょう。
あるグループの報告によれば、このクリームを塗り続けた結果、長年にわたって悩んでいたシミがぽろりと取れたという人もいました。ただし、その人の場合はヒリヒリとした痛みに耐え、根気よく何週間も塗り続けたそうです。
アスコルビン酸は飲むことでも美肌効果、美白効果がありますので、痛いのが嫌な人は体の中から摂取しましょう。
冷やした紅茶やフレーバーティーに、レモンがわりにアスコルビン酸を入れるのもオススメです。さっぱりとした酸味は、暑い季節にはピッタリですよ。
ビタミンCはシミの元を作る、のウソ
「ビタミンCが紫外線対策にいい」という話と同じくらい広まっているのが、「ビタミンCを飲むとシミの原因になってしまう」という話。
実はこれ、以前に松野エリカさんの記事「あなたが口にしているその食材、まさかの紫外線を吸収しています!!」でも紹介された、柑橘類に含まれる「ソラレン」の効能が誤って広まったものです。
柑橘類に含まれる成分「ソラレン」が、シミの原因になるのは本当です。
しかし、ビタミンCには関係のない話。ビタミンCにはシミを抑制する効果はあっても原因となる効果はありません。
柑橘類でビタミン摂取も悪くないですが、ソラレンの存在、そして果糖の代謝でビタミンCとBが消費されてしまうため、効率が決していいとは言えません。アスコルビン酸やサプリメントを上手に使って、この夏も白くて美しいお肌をキープしましょう。