
2019.09.02
ダメージを受ける必要なし! モラハラやマウンティングを受けたときの心のコントロール法

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宮野 茉莉子こんにちは、哲学ライターの宮野茉莉子です。
マウンティングされたり、モラハラされたり、パワハラを受けたり…。友人や会社の同僚、先輩など、他人から攻撃を受ける場面に出くわす場面って、何度かあるものですよね。
「笑ってかわす」のも一つですが、ターゲットになってしまうと何度も攻撃に合う可能性もあります。まともに攻撃を受け、「自分が悪い」とダメージを受けてしまうこともあるでしょう。
人の輪の中にいる限り、攻撃を受けることは何度かあるものです。自分の心の中まで入れず、取り扱う術を持っておきましょう。
「この人はどこまで許してくれるのか」試されている可能性大!
怒られたり、責められたり、突っかかってきたり…そんな目に合うと、「私が悪いのかな?」「努力の足りないところがあるの?」なんて落ち込むこともありますよね。仕事を頑張ったり、趣味を充実させたり、オシャレをしても、やっぱり攻撃される。それはあなたでなく、相手に問題がある可能性があります。
建設的な教えやアドバイスを受けるなら分かりますが、怒り口調やさげすみ、つっかかりなどは、健全な大人同士のコミュニケーションとはいえません。これらの攻撃は、「あの人はどこまで自分を許してくれるのか、受け入れているのか、試している」ところがあるのです。「あなたのため」に怒ったり突っかかるのではなく、「自分のため」にしているのですね。
実はニーチェが1878年に出した『人間的、あまりに人間的』でも、攻撃する人はどこまで自分の力が及ぶのか試したい可能性があると指摘しています。暴力的な性格だから攻撃するのでなく、自分を試したいから攻撃するのですね。
なぜ、相手に不快な思いをさせてまでして、自分を受け入れてもらいたいのか。それは自分に自信がなく、恐れの気持ちから試しているのであり、あなたに甘えているのです。攻撃する人自身が、本当は一番怖がっているのかもしれません。まずはこのことをしっかり頭に入れておきましょう。
「受け入れないサイン」を態度で示して
「この人は自信がないんだ」と気がついたとき、一部の人の中には「かわいそうだから」と付き合い続けてしまう人もいます。しかし、それはおすすめしません。攻撃の対象になり続けてあなたが傷付きますし、結局は本人が自分で気付いて向き合うしかないのです。
マウンティングやモラハラ、パワハラを受けて「おかしい」と思ったら、「私は受け入れません」というサインを態度で示しましょう。気にしているそぶりを見せてしまうと、「受け入れてくれている」と思われ、攻撃のターゲットとなってしまいます。ただしあからさまに言葉で拒絶したり、不愛想な態度をとっても攻撃の対象になるので、要注意。
ベストは「気にしない様子でいる」ことです。逆の立場になってみると分かりますが、いくら攻撃しても、気にしてくれない人には攻撃意欲が徐々にそがれていくもの。「受け入れてくれないし、あの人には何を言っても無駄だ」と思ってもらえる状態を目指します。
気にしない様子を示すには、あまり発言もせず、YESともNOともいえない言葉で交わすこと。発言が増えるほど揚げ足を取られますので、最小限の言葉で留めておきます。表情も落ち込んだり戸惑うことなく、普段の様子でいてください。
正当化するために攻撃する人も
なかには自分を正当化するために攻撃する人も少なくありません。あなたのことを攻撃しているようでいて、「自分は正しいのだ」「自分はすごいのだ」と主張したいのですね。実はこれもニーチェが指摘していることです。
正当化するための攻撃は、むきになりやすく、言葉も荒くなりがちです。「おかしいな」と感じることも多いので、これに気付いたら「この人は正当化が目的なのだな」と判断しましょう。
ダメージを受ける必要なし!
一番大切なことは、こういった目的の攻撃で、ダメージを受けないことです。マイナスの言葉には落ち込むものですが、相手の真意を考え、「あの人の問題と、自分の問題は、別」と分け、心の中までは入れないようにしましょう。はじめは難しいですが、練習を繰り返すと、徐々に身に付いていきますよ。可能ならばこういった方々とは、距離をとるのがベストでしょう。


